ネットショップに限らず、何かを始めようとするとき「コンセプト」という言葉を耳にします。わかりやすくいうと「価値観」に近いかもしれません。
ショップやビジネスに限らず、人間関係にも価値観があう方と価値観があわない方がいて、あわない方とは距離を置きたくなりますよね。
ネットショップのコンセプト作りは、自分のショップの価値感と伝え、その価値観にあうお客様に心地よく来店してもらうためのネットショップにとっていちばん大切な「根幹」となるものなんです。
コンセプトって何?どんな役割があるの?
コンセプト(Concept)はネットショップの基本的な価値観、そして柱になるもの。
“ 自分のショップで、商品・サービスをとおしてお客様にどうなってほしいか ” を伝えるメッセージがコンセプトです。
また、コンセプトは自分のショップの独自性を表す役割があります。ほかのお店とは違う自分のお店だけの強みや想いを表現することで、共感してくれるお客様に選んでもらいやすくなります。
コンセプトがないとどうなるの?
コンセプトを決めないままお店を始めたり、コンセプトがわかりにくく不明瞭だとどうるのでしょう。次のようなことが考えられます。
- 競合他社に埋もれてしまう
- お店から離れていってしまう
- リピート獲得が難しくなる
現在、世の中には膨大な数のネットショップが存在します。そして同じように類似商品も無数にあります。
コンセプトがないと何のお店かわからない、雰囲気がバラバラで居心地が悪い、などぼんやりしたお店になってしまいます。
そうなるとお客様はすぐほかのショップへ流れててしまいます。また、1回利用してくれたとしても次回は違う店にしよう、となる可能性が・・・。
そうならないためにも、ショップのコンセプトをしっかり作っていきましょう!
コンセプトで大切なこと
コンセプトとは、“ 自分のショップで、商品・サービスをとおしてお客様にどうなってほしいか ” を伝えるメッセージです。
まず次の3つのことを考えてみてください。
- 誰に届けたいですか?
- 何を届けたいですか?
- 届けたあとどうなってほしいですか?
たとえば、
「肌に悩んでいる女性のためにオーガニックの化粧品をお届けし、肌の悩みから解消されて毎日を健やかに過ごしてほしい」
というように、自分の扱い商品やサービスをとおして誰にどうなってほしいかを考えてみてください。
誰にだろう?思い浮かばないこともありますよね。でも、その商品を扱いたい、このお店を始めたいと思ったきっかけがあるはず。
自分がその商品が好き、その商品を使ったときの気持ち、その商品と出会う前と後の変化などを書き出してみるとヒントが出てきます。
かっこいい言葉や難しい言葉じゃなくていいんです。素直な言葉、やさしい言葉のほうが伝わりやすいです。
ちなみに、マニアックな商品の場合は専門用語を入れた方がコアなファンに届きやすい場合もあります。
ほかのお店とは違う、自分のお店にしか出せない「独自性」も大切な要素。
独自性がなければ、同じ商品を扱っている他店舗との差別化ができずあなたのお店で買ってもらう理由付けが弱くなってしまいます。
でもオリジナル商品じゃないから独自性がないかもしれない。
「独自性」といわれると、オリジナル商品やオリジナルのサービスに目がいきがちですが、必ずしもそうではありません。
仕入商品だけの取扱や、似たようなショップがあっても大丈夫!
「独自性」ではなく「優位性」と言い換えてもいいでしょう。
たとえば、食器を扱うショップだとします。食器の品揃えは負けない、〇〇のブランドが多い、北欧系、ギフトの提案はきめ細かいなど、特化するポイントを作っていくことができます。
アパレルでも、ジャンル(ワンピースやTシャツなど)・色(モノトーンだけ)・サイズ(Lサイズ専門店)などいろんなパターンで独自性・優位性が出せます。
また、「1点からすべて送料無料のお店」や「すべてギフト包装」などサービスで独自性・優位性を出していくこともできます。
競合のネットショップを見て、自分がお客様の立場になったときにそのお店に足りないサービスは何か、そしてそれが自分のネットショップで提供できるかを考えてみるとヒントが見つかります!
ただ、独自性・優位性を考えるばかりに商品を絞りすぎたり、過剰なサービスを設定してしまうと運営に無理がきてしまうので、自分がやりたいことで継続できることが大前提です。
何よりも先に、コンセプトを決める!
あたりまえのことですが、ネットショップは実際にお店商品を手に取って見ることができません。また、実店舗に比べてネットショップの方が出店しやすく販路が広い分ライバル店も多くあります。
だから自分のお店にお客様に来てもらうには選んでもらう工夫が必要、それが「コンセプト」です。
コンセプトを基準に、ショップのデザインやロゴ、バナーや使うフォントを選んでいきます。
商品や価格設定、説明文から同梱物や外装までをトータルコーディネートして、自分だけの世界観を伝えていくことができます。
コンセプトが一番最初と書きましたが、先に売りたい商品が決まっていればその商品をもとにコンセプトを考えていっても大丈夫です。
「モノを売って終わり」ではなく、そのあとにお客様にどんな気持ちになってほしいか、どう変わってほしいか、その想いが届くコンセプトを作ってくださいね。